シーズン(season)とシーズニング(seasoning)

season(季節)とseasoning(シーズニング、調味料)って、どういう関係なのでしょう。

seasonには「味付けする」という動詞もあります。その意味からseasoningが「調味料}。

そもそも、
seasonというのは、sow「種を蒔く」という語とつながっているようです。そこから「種を蒔くタイミング」という意味でseasonが使われて、その意味が広がって「季節」を表すようになったということのようです。

で、その「タイミング」が、「果実が熟れておいしくなるタイミング」という概念になります。
で、動詞のseasonは、実は古フランス語の時代は"assaisoner"で、頭に"as"(adの異型で「向かって」)がついていました。ということは「おいしく向かわせる」、つまり、「おいしくなーれ」とすること。 で、14世紀頃の英語で、「おいしくなーれ」とスパイスをかけることを、seasonというようになったんですね。

seasonには、「味付けする」から転じた、「話をおもしろくするためにユーモアを付け加える」という意味もあります。

そのほかにもseasonには、「〈木材〉 を乾燥させる」「〈人〉 を鍛える, 慣らす」、 [be ~ed]として「 〈人が〉 《…に》 慣れている」, 「適応している 《to》」 という意味もあります。これは、もともとの「熟しておいしくなる」の意味に近いですね。形容詞のseasoned(経験豊富な)の方がなじみがありますかね。


語の歴史を見ることって、こんなふうに、語の本質を理解していくことにつながります。sowという語もいっしょにおぼえられますしね。そしてsowはseed(種、種子)とつながっています。

season、seasoning、sow、seed。こんなふうに語のネットワークが広がっていきます。

すずきひろし

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